実態は派遣業と評されることもあるSES。
ネット上では「SESだけはやめとけ」という声が散見される程、業界内外からの評判は悪いです。
そこでこの記事ではSESがやめとけと言われる理由や実情について、SES事業を展開している企業が本音で解説します。
企業だからこそわかる裏側も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
SESでやめとけとなるかは、結論、会社選びでほぼすべてが決まります。
会社の運営体制がエンジニアのキャリアを考えたものでなければ、雑用案件にアサインされるなど、スキルアップに繋がらない案件に出向され続けることもあります。
SES企業でエンジニアとしてキャリアアップできる企業に行くためには、キャリアのプロに相談するのが一番の近道です。
特に転職エージェントは無料で利用できるうえ、エージェント側が実際に企業に足を運んで実情を把握してから求人紹介をしてくれます。
あらかじめ転職エージェントのほうでブラック企業を排除してくれるので、安心して転職活動を進められます。
Webエンジニアとして着実にキャリアアップしたい場合は、ぜひ転職エージェントをご利用ください。
詳しくは「SESの優良企業を探すのに役立つ転職エージェント」で解説しています。
SESがやめとけと言われる理由は?
SESがやめとけと言われる理由には、以下の5つがあげられます。
SESをやめとけと言われる理由を理解して、本当にSES企業で働くべきか判断しましょう。
未経験OKの派遣先はスキルがつかない仕事も多い
SESがやめとけと言われる理由として、未経験OKの派遣先はスキルが身につかない仕事が多い点があげられます。
IT企業と聞くと未経験者の人は、「テスト案件から始めるのかな?」「会社から開発言語を教えてもらえるかな?」と期待する人は多いでしょう。
しかし、実際はデータセンターでの監視業務やヘルプデスクなど、ITスキルが殆ど身につかない案件が多いのが実情です。
そのため、今後のキャリアに役立つようなサーバー構築のスキルや、プログラミング言語のスキルを付けられる機会は少ないです。
最悪の場合は、コールセンターや家電量販店に派遣されるケースなどもあり、とてもIT企業で働いているとは言えないような日々を過ごす可能性もあります。
「IT業界で働ける!」と意気込んで出社したら、永遠とExcelで資料作りさせられたり、お客様対応をさせられたりといったこともありえるのです。
実際にあった弊社社員の経験談
ここで弊社の中途入社社員の経験談を紹介します。

新卒で入った会社がSES企業でした。
入社して簡単な研修を終えたあとに、早速案件に従事。案件内容は自治体のシステム保守でした。
ただし、日常的な業務はほぼデータベースの更新と更新内容をキャプチャするだけ。
始めのうちはSQLを覚えることに必死でしたが、1年ほど過ごしたあとに「このままで本当に良いのかな?」と自分のキャリアに危機感を抱きました。
とりあえず良いところがあれば転職しようという感じで他のSES企業を受けてみることに。
「経験者にはしっかりとお金を払います」と求人広告を出している企業があったので応募しました。
そこは社長さんが一人でバックオフィスを運営している小さな会社でしたが、私の履歴書を見て「このままだとキミの単価は上がらないよ」と教えてくれました。
自分のなかではある程度、業界経験を積めていると思っていましたが、いわゆるプログラミング言語を使ったり、サーバー構築に携わったりといった専門的な経験がないとスキルのあるエンジニアとして見られることはないと言われました。
私が若いということもあり、社長さんは「まずは開発経験を積める会社に行きなさい」と優しく教えてくれました。
もちろんその会社の選考には落ちてしまいましたが、その後、転職エージェントを利用して開発経験が積めるSES企業に転職。
Javaの開発案件などを3年ほど経験した後にもう一度転職活動をしてみたところ、自社サービスを持つIT企業を含む、多くの会社に興味をもっていただき、逆に転職先を選べるようになりました。
一口にSESといっても派遣先によっては業界経験に換算されないような経験値しか積めないことを学びました。
上記の弊社社員のように、SES企業によってはおよそエンジニアとは言えない仕事ばかりを担当させられてしまい、自分にとってプラスの経歴にならないことも多くあるのです。
評価基準が不明確でなかなか給料が上がらない
SES企業は、評価基準が不明確でなかなか給料が上がらないというケースもあります。
そもそも評価権限を持っている上司が、自分とは違う現場に派遣されていることも珍しくありません。
そのためそんな上司から評価を受けていると、「この人に自分の何がわかるの?」と感じてしまうこともあるのです。
またどれだけ現場で評価をされていても、自社側へのアピールが足りないと昇給に繋がらないケースも多く、「何のために頑張っているんだ?」と焦燥感を抱くこともあるでしょう。
給料が上がらないのは業界構造や商流も関係する
SES企業の給料が上がらないのは、評価基準だけでなく業界の多重請負構造や商流も関係しています。
SES企業は基本的に多重請負、いわゆるゼネコン構造と言われています。
そのため派遣元の企業の商流が低ければ低いほど、手元に残るお金も少ないです。


そもそも商流が低い企業は企業自体に入ってくる金額も少ないため、社員の給料をあげようがないというのが実情です。
案件が決まらないと給料が減る可能性がある
SESをやめとけと言われる理由には、案件が決まらない場合は給料が減る可能性があることがあげられます。
会社規則によってエンジニアの自宅待機期間を休業扱いにするとしている会社は、下記労働基準法に則り、給料を40%カットすることが可能です。
【労働基準法第26条】
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働 者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。
(引用:労働基準法|e-GOV法令検索)
そのため案件が決まらない従業員を休業中として、給料満額を支払わないという会社も存在します。
多くの企業は満額支払うのが一般的
SES企業において待機中のエンジニアを休業扱いとして、給料を満額払わないのは違法ではありませんが、一般的には全額支払われることが多いです。
特に安定経営できている企業やエンジニアを大切にしている会社は、従業員との信頼関係の構築が何よりも大切であると理解しています。
万が一、待機中になってしまっても会社が従業員を守ってくれれば、それだけモチベーションも上がるものです。
また待機が発生する理由が営業や会社側に責任がある場合は、会社側が待機期間の給料も保証するのが筋でしょう。
もし、会社側の都合で休職させられたにも関わらず、給料の減額を要求された場合は会社自体が問題を抱えているケースが考えられます。
案件ガチャの要素が大きい
SESの働きやすさやスキルアップのしやすさは、案件の影響が大きいです。
いわゆる案件ガチャの要素が強く、自分にとって最適な条件で働けるかは運が大きく左右します。
そのためエンジニア側が「プログラミング言語に触れられる案件に携わりたい」と思っても、サーバー保守の案件に回されることもあるのです。
自分で自分のキャリアプランを考えて実行するのが難しく、会社によっては一向に雑用から抜け出せないということもあるでしょう。
また自宅から遠い場所に無理矢理出向させられるケースもあるため、通勤に多くの時間を取られることもあります。
実際に中途入社してきた弊社社員は過去に、通勤に片道2時間半かかる案件にアサインされた人います。
運によって働く場所や身につく技術が毎回違う点は、SESの大きなデメリットです。
帰属意識が低くキャリアの目標を立てづらい
SES企業では帰属意識が芽生えにくく、キャリアの目標が立てづらいためやめとけと言われることがあります。
SESで案件が決まると基本的には毎日常駐先に出勤して、そのまま自宅に直帰する生活を送ります。
本社とのやり取りは月1回の帰社日と出勤表提出のみになるので、派遣元企業に所属している感覚を持ちにくいです。
また常駐先の評価が派遣元の企業の評価と直結していないこともあるので、派遣元の企業でのキャリアアップを具体的にイメージできないケースもあります。
SESでは派遣元企業のなかで自分はどのようなポジションにないたいのか、明確な目標が見つけづらいでしょう。
SESはメリットもある
やめとけと言われるSESですが、以下のようなメリットがあるのも事実です。
SESだからと嫌悪感を抱くのではなく、メリットも踏まえて本当に自分に合っているかを考えましょう。
未経験採用に積極的で業界経験は積める
SES企業に就職するメリットは、未経験採用に積極的で業界経験を積める点です。
SES企業は何よりも人手を欲しているため、たとえ未経験であっても人間面での評価が高い場合は採用される可能性が十分あります。
また開発案件との繋がりもしっかりあるような企業では、キャリアにとって良い経験になる案件にアサインしてくれるため安心してください。
優良なSES企業に入社できれば、テスト案件から始まり、優秀な先輩とともに中規模程度の開発案件に従事できるなど、順当なスキルアップやキャリアアップの道を敷いてくれるでしょう。
従業員の将来性を考えてくれるSES企業は、IT未経験者にとってむしろ心強い存在でもあるのです。
現場経験の数は積める
SES企業はプロジェクトごとに人員を派遣しているため、多くの現場経験も積めます。
プロジェクトが変われば当然、そこで出会う人やツールなども変わってくるので、大きな経験値にもなるでしょう。
逆にWeb制作会社等の場合は、PHPによるサイト作成やRubyでのアプリケーション作成など制作会社ごとの強みを活かしたビジネスを行っていることが殆どです。
SESのように様々な技術に触れる機会が少ないため、幅広い経験値を積める点はSESならではの利点と言えます。
人脈を広げやすい
SES企業で働くメリットには、人脈を広げやすいこともあげられます。
SES企業は様々なプロジェクトに参画するため、クライアント企業をはじめ、そのプロジェクトに参加している他の企業の人と接する機会もあります。
なかには自社にはいないような物凄く業界経験の深いプログラマーや、面倒見の良いエンジニアとの運命的な出会いもあるでしょう。
自社の人以上に付き合いが深くなり、キャリアについて相談できるような間柄になれることも。
思わぬ出会いがエンジニアとしてのキャリアに大きな影響を与えることもあります。
人脈に関する弊社エンジニアの経験談
実際に弊社中途社員でも、前職のSESにて素晴らしい経験をした人もいます。



転職前の企業では、SESでJavaの開発案件に従事していました。
大規模プロジェクトだったため、様々な企業から優秀なプログラマーやフリーランスの方が集められており、大変勉強になる案件だったことを覚えています。
特にフリーランスの方は業界経験20年以上のベテランで、開発言語のことだけでなくDB設計やインフラ周りなどあらゆることを教えていただきました。
実際にプライベートで勉強会なども開いてくれ、一人の開発者として設計から製造までをこなせるようになったのは、あの人のおかげと言っても過言ではありません。
SESは悪い面ばかりが強調されますが、自社にはいない凄いエンジニアと出会えるチャンスもあるので、一概に悪いとは言えません。
多くの人と出会える経験が積めるのは、SESならではのメリットでしょう。
能力によっては自由な働き方も可能
SESは能力によっては自由な働き方も十分可能です。
特にプログラミング言語をある程度理解し、複雑なプログラムを自分自身で製造できるくらいの能力があれば、自分に合った案件を自由に選択できるでしょう。
実際に商流が高いSES企業できちんと技術力がある人は、残業が多すぎたりハラスメントがあったりといった劣悪な案件に従事せずとも売上を立てられるので、案件が嫌な場合はきちんと断れます。
実際に企業と面談してみて、自分に合うなと思った企業の案件だけを受けるといった働き方もできるので、一概にSESだから酷い案件しかないというわけではありません。
【結論】SESはやめとけとなるかはその人次第【企業としての意見】
SESはやめとけと言われる反面、本当に合わないかはその人次第であることが大きいです。
ここでは、SESについて実際に事業を展開する企業としての意見を以下の内容で解説します。
ただし、場合によっては本当に企業側に問題があるケースがあるのも事実です。
SES企業のなかで特にやめておいた方が良い企業の特徴は「SESをやめとけとなるのは企業選びに失敗しているケースも」を参考にしてください。
未経験の場合はレベルの低い案件を振るしかない
SES企業に入るとスキルアップに繋がらないと良く言われます。
しかし、企業側の立場から見れば未経験の場合はレベルの低い案件にしかアサインできないのが実情です。
実際に未経験OKの案件は、IT知識をあまり必要としない簡易的な仕事しかありません。
そのため、企業によってはITスキルが不要な案件と未経験人材をかき集め、売り上げを立ててしまっているというのが現状です。
もちろん、そのようなビジネスモデル自体があまり褒められたものではないことは確かです。
企業側から見ても、最低でもOJTなどの社内教育制度が整ってから始めるべきだとも考えられます。
ただし、まともな会社であれば、技術力の低さを自分で補うことができる人材は開発案件を進めてもらえるケースもあります。
「SES企業だからダメ」「会社側が良い案件をくれない」と努力する前から断定していては、自己成長もできないでしょう。
まずはプログラミング言語の入門資格を取ってみるなど、自分から会社側にアピールする姿勢も大切です。
技術レベルの高い人は高い案件を獲得して単価交渉もされる
実際にSESが売上の中心である企業でも、技術レベルの高い人は単価の高い案件にアサインされるため、給料も高い傾向にあります。
また、たとえ最初の単価が安くても現場で高いパフォーマンスを発揮しているエンジニアは、クライアント側から単価アップ交渉を持ちかけてくれるケースも多いです。
SESで年収や勤務先など自分が思った通りに働きたい人は、何よりも技術力を高めることが必要です。
SESでやめとけとなる人・ならない人【成功する人の特徴】
SESで成功する人の特徴は何といっても行動力がある人です。
行動力がある人は会社側から言われずとも自己研鑽を進め、自分が参画したい案件をどんどん自社にアピールできます。
多くの会社は積極的な社員には良い環境を提供したいと考えるため、その人が優秀であればあるほど最適な案件を優先的に取ってきてくれるでしょう。
逆に自分で行動できないタイプの人はいつまでも自己成長できないため、派遣される案件も初心者向けのものばかりとなります。
技術力も身につかないので、IT人材としてのキャリアアップも難しくなり、単価も上がりにくいでしょう。
ただし、残念ながら会社自体が不正をしていたり、そもそも人件費をかける気がなかったりと企業側に問題があるケースがあるのも事実です。
「やる気があるのに案件をくれない」「結果を出しているのに会社が評価してくれない」などがある場合は、会社側の運営に疑問を持たざるを得ません。
SESをやめとけとなるのは企業選びに失敗しているケースも
SESをやめとけとなるのは、企業選びに失敗しているケースもあります。
具体的には、以下の特徴のあるSES企業は運営側に問題があるので避けた方が良いでしょう。
SESでキャリアにとってプラスの経験を積むためには、避けるべき企業を明確にして、優良SES企業を探せる知識を身につけることが大切です。
避けるべき企業①:面談で経歴詐称を求められる
SESの避けるべき企業としてまずあげられるのは、面談で経歴詐称を求められる企業です。
SESでは派遣される企業に対して、スキルシートと呼ばれるエンジニアの経験や経歴が記載された資料を提出します。
その資料に対して以下のような指示を出し改ざんして、何としてでも面談に通そうとしてくるのです。
- C#の研修を受けただけで実務経験1年以上とされる
- 開発経験のない分野で大規模開発案件へのアサイン経験ありと書かされる
上記のように経歴詐称で案件にアサインされて、業務内容が全くわからずにクライアント側から白い目で見られるというケースは残念ながらありえます。
このような経歴詐称を強要して来るSES企業は当然、エンジニアを守る気はありませんから「経歴についてはエンジニアに一任している」と関与を否定して逃げてしまうのです。
経歴詐称は詐欺とも受け取れる行為であり、モラハラと捉えることもできるため、絶対にあってはなりません。
避けるべき企業②:自社開発に乗り出す気がない
SESで避けるべき企業として、自社開発に乗り出す気がない会社もあげられます。
SESは弊社でも展開している通り、必ずしも悪いビジネスモデルではありません。
しかし、自社開発などのビジョンもなく、ただSES事業のみを展開している企業は、IT企業ではなく人材紹介会社と言えるでしょう。
今後ITの分野で成長していく将来性も見えにくいので、社員のキャリアや経験に重きを置いていない可能性も否定できません。
逆にSESで安定した経営基盤を作りつつ、成長した人材を登用して自社サービスを展開したいなどビジョンが見えている会社は、SES企業であっても将来性を感じられます。
SES企業に入社する際は、自社開発などを考えているのかを見極めることが大切です。
避けるべき企業③:派遣先の質が低い
SESの派遣先の質が低い場合も、避けるべき企業といえます。
SESはそのビジネスモデル上、どうしても派遣される企業の質がエンジニアの生活やキャリアに直結します。
そのため抱えている案件が、テスト案件やサーバー監視、ヘルプデスクといったおよそ業界経験とは言えないレベルのものばかりな場合は注意が必要です。
派遣先の質が低いSESに従事してしまうと、周りが地道に開発経験などを積んでいるなかで簡易的な作業や雑用しかこなしていないキャリアを歩むことになります。
長期的に働けば働くほど周りとの差も開いてくるため、最悪の場合、業界歴だけ長く経験値の低い人材になる危険性もあるでしょう。
ただし、いきなり良い案件に巡り合えないからといって、危険な会社と判断するのは避けるべきです。
単純にあなたの技術力や経歴が足りていないというケースもあるので、自己研鑽もして自分自身で技術力を付けることも忘れてはいけません。
努力をしっかりとしているにも関わらず、ステップアップできる案件を紹介してくれない場合は、その会社がそもそも質の高い案件を獲得できない可能性があります。
避けるべき企業④:評価基準が曖昧
評価基準が曖昧なSES企業も避けるべきでしょう。
SESでは単一的な評価を付けるのが難しいことも確かですが、従業員との信頼関係を考えるのであれば一定の評価基準を設けるべきです。
評価基準がない企業は多くの場合、上司や担当者の心証のみで評価が決められています。
- 企業から単価アップがもらえた
- 新しい取引先にアサインされた
- クライアント側から自社からのエンジニアの増員を提案された
上記のように評価基準を設けている企業は、信頼できるでしょう。
SESでやめとけとならないための企業選びの方法
SESでやめとけとならないためには、以下の方法で企業を選ぶことが大切です。
正しい企業の選び方を参考にして、優良SES企業を探しましょう。
自社開発や受託などSES以外の事業があるか確認する
優良のSES企業を探す際には、自社開発などSES以外の事業があるか確認することが大切です。
メイン事業がSESのみの企業は、IT企業と言うよりも人材派遣企業の側面が強いため、IT分野における成長性は低いでしょう。
一方、自社開発なども手掛けている会社は、SESでスキルや経験を蓄積した人材を開発部門に登用してさらなる発展をめざせます。
場合によってはその企業ならではの有名アプリなどを世に出せる可能性があるので、大きく成長できる可能性もあるのです。
また自社開発をしっかりと行っている会社はエンジニア優先のマインドもあるため、労働環境も整っているケースが目立ちます。
会社としての将来的なビジョンを明確に持っているかチェックする
会社としての将来的なビジョンを明確に持っているかチェックすることも大切です。
明確なビジョンを持っている場合は、たとえ今現在、自社開発に乗り出していなくても独自の戦略をうち、成長できる可能性があります。
例えば、以下のようなビジョンを掲げて、社員のモチベーションを高めている会社が理想です。
- 最終的には自社アプリケーションを開発してイノベーションを起こしたい
- 人材や経験が高まったタイミングで受託開発にも着手したい
上記のような目標がある企業は人材派遣業以外の経営の柱となる事業を作れる可能性があるので、より経営も安定してキャリアアップもめざせるでしょう。
面接の逆質問を利用する
SESで企業選びをする際は、面接の逆質問を利用するのもおすすめです。
面接の逆質問で以下のような質問をすることで、その企業の内情を上手に聞き出せます。
- 派遣先はどのような企業が多いですか?
- 開発経験を積んで優秀なエンジニアになりたいと考えていますが、そのような案件はありますか?
- 企業として自社開発などの計画はありますか?
- 御社で高く評価される人材になりたいと考えていますが、SES事業における評価基準は何ですか?
IT企業としてきちんとSES事業を営んでいる場合は、これらの質問に自信を持って答えてくれます。
逆にはぐらかされたり曖昧な答えしか返ってこなかったりした場合は、とにかく人材派遣でお金が入れば良いと考えている可能性も高いため避けた方が無難です。
口コミや評価を事前に調べる
SES企業を選ぶ際は、事前に口コミや評価を調べておくことが大切です。
避けるべきSES企業には様々な特徴があるものの、その多くは実際に入社してみないとわからないというのが現状です。
そのため、内部情報をより正確に知るためには、企業の口コミ情報を参考にすると良いでしょう。
例えば、以下のサイトでは社員や元社員が口コミを投稿しており、待遇や将来性、社風などを細かく調べられます。
転職会議の口コミ画面例


Openworkの口コミ画面例


登録しておけば事前に社内の雰囲気を知れるので、優良SES企業探しに役立てられるでしょう。
IT専門の転職エージェントを使う
SES企業を選ぶ際には、IT専門の転職エージェントを利用するのもおすすめです。
企業の内部情報は口コミサイトでも調べられますが、口コミサイトは誰でも書き込みができ、主観的な意見が多いため、必ずしも正確な情報を得られるとは限りません。
最悪の場合は、現職の社員が悪評をもみ消すためにわざと良い口コミを投稿するケースもあり、信憑性の担保が難しいです。
しかし、転職エージェントの場合は、キャリアのプロであるキャリアカウンセラーが実際に職場に足を運び、丁寧に事業内容などをヒアリングしたうえで求人紹介を行ってくれます。
実際にプロの目線で評価した求人のみを紹介してくれるので、開発経験が積めたり、将来性が高かったりするSES企業と出会えるでしょう。
特にIT転職を専門とする転職エージェントの場合は、元エンジニアであるキャリアカウンセラーが見極めてくれるので、より信頼できる求人のみを厳選して紹介してくれます。
転職者は無料で利用できるうえに、履歴書添削や面接対策なども実施してくれるので転職準備も効率的に進められるでしょう。
SESで避けるべき企業とその対策まとめ
SESで避けるべき企業と、正しい企業の選び方を解説しましたが、ここで今一度まとめておきましょう。
避けるべき企業の特徴と対策法は、下表にまとめているので参考にしてください。
避けるべき SES企業の特徴 | 対策 |
---|---|
面談で経歴詐称を求められる | 口コミサイトを確認して「経歴詐称させられた」などの口コミがあれば避ける |
自社開発に乗り出す気がない | 口コミサイトを確認して成長性をチェック 公式HPなどの事業内容などを確認 転職エージェントに相談する |
派遣先の質が低い | 口コミサイトを確認する 面接の際に開発経験を積める派遣先はあるか確認する 転職エージェントに開発経験などキャリアに役立つ経験を積みたい旨を伝える |
評価基準が曖昧 | 口コミサイトの評価を確認する 面接の際に「御社で評価を高めるためには、どうすれば良いか?」と質問する |
上記を参考に、優良SES企業を探してくださいね。
SESの優良企業を探すのに役立つ転職エージェント
SESの優良企業を探す際には、以下のようなIT特化の転職エージェントの利用がおすすめです。
参考にして、自分にとって最適な転職先を見つけましょう。
また下記ではここでは紹介しきれなかったIT特化転職エージェントを紹介しているので、参考にしてください。


ワークポート|未経験のIT転職に強み
画像引用元:ワークポート
ワークポートは、未経験のIT転職に強みのある転職エージェントです。
- 未経験IT求人を多く保有している
- IT業界に詳しいアドバイザーが多数在籍
- リクナビ調査にて転職決定人数No.1を獲得
IT業界に詳しいキャリアアドバイザーが在籍しているので、未経験からITエンジニアをめざしたい人に最適です。
あなたの興味関心からIT業界でのキャリアプランを一緒に考えてくれ、最適な企業を紹介してくれます。
実際に求人とのミスマッチも少ないため、リクナビ調査にて転職決定人数No.1を獲得。
転職希望者と企業の双方にとってWin-Winとなるよう、求人紹介を行ってくれます。
例えば以下のような未経験OKの開発案件のある企業も紹介してくれるので、スキルアップに役立つSES企業と出会えるでしょう。
画像引用元:ワークポート
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はじめてのエンジニア|未経験からITエンジニアをめざす20代におすすめ
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- 求人のほぼすべてが未経験OKの求人
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ユニゾンキャリア|SESからのキャリアアップ実績もある
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IT特化型なので、SES企業以外の案件も多く扱っています。
実際にSES企業から独立系のSIer企業に転職を成功させた実績もあるので、SESから抜け出したいと考えている人にもおすすめです。
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どうしてもSESが嫌だと思う場合は?
ITエンジニアとして働く際に、どうしてもSESが嫌だという場合はWeb制作会社の転職をめざすほかありません。
しかしWeb制作会社は即戦力を求めているため、未経験求人が少ないです。
そのため、独学でプログラミング言語を勉強したくらいでは、なかなか転職を成功させることは難しいでしょう。
もし、未経験からどうしてもWeb制作会社に入りたい場合は、プログラミングスクールの利用がおすすめです。
プログラミングスクールは未経験からでも一からプログラミング言語を学べるだけでなく、実際のプロジェクトと変わらないレベルの模擬案件にチャレンジが可能です。
実務と変わらない難易度の課題にチャレンジできるので、自分一人で設計から納品までできるエンジニアに成長できます。
なかには転職保証がついてるプログラミングスクールもあるため、確実にWeb制作会社への転職成功をめざせます。
SES以外をめざす際におすすめのプログラミングスクール
SES以外をめざす際におすすめのプログラミングスクールは、以下の3つです。
また下記ではここでは紹介しきれなかったプログラミングスクールを16社紹介しているので、参考にしてください。


ポテパンキャンプ|転職者の100%がWeb制作会社
画像引用元:ポテパンキャンプ
スクール名 | ポテパンキャンプ |
---|---|
学習内容 | HTML+CSS JavaScript Ruby+Ruby on Rails |
税込料金 | 5カ月:160,000円※ |
割引の有無 | 給付金制度利用で最大70%OFF |
転職・案件獲得サポート | 転職保証あり |
マンツーマンサポート | 1on1面談、チャット相談 |
質疑応答の回数制限 | なし |
ポテパンキャンプは、Rubyを使ったプログラミング開発が学べるプログラミングスクールで以下の特徴があります。
- プロエンジニアをめざすための超実践的なカリキュラム
- 転職保証つきで確実にエンジニアをめざせる
- 転職成功者の100%がWeb制作会社に入社
プロエンジニアをめざせる超実践的なカリキュラムが用意されているので、未経験でも一人のエンジニアとして活躍できる開発スキルを身につけられます。
最大の特徴は、模擬プロジェクト開発を経験できる点です。
実際の開発現場と同様の流れで、環境構築からコーディング、Gitを用いたチーム開発までを一通り経験できます。
開発したコードは経験豊富な現役エンジニアから丁寧にレビュー。
商品として出せるレベルまで出来上がっていないと、次に進めない仕組みとなっているのでわからないところを曖昧なままにせず、着実にステップアップが可能です。
コードレビュー自体は厳しいですが、その分転職保証付きで確実にWebエンジニアがめざせるのは嬉しい点。
課題をすべてクリアしたあとは、ポテパンキャンプが自信を持ってあなたを企業に推薦してくれますよ。
転職成功者の100%がWeb開発会社への転職を成功させているので、絶対にWeb開発会社に入りたい人には特におすすめ。
高い内定率の誇るプログラミングスクールで、プロエンジニアとしてのスキルを身につけたい人はまずは下記ボタンより無料カウンセリングを受けてみましょう。
\Web開発会社の求人紹介可能!/
※給付金利用で16万円で受講可能※
RANTEQ|実践力を身につけてWeb制作会社をめざせる
画像引用元:RUNTEQ
スクール名 | RUNTEQ |
---|---|
学習内容 | Ruby+Ruby on Rails データベース JavaScript インフラ API |
税込料金 | 9カ月:※165,000円 |
割引の有無 | 給付金制度利用で最大70%OFF |
転職・案件獲得サポート | 就職支援あり |
マンツーマンサポート | 1on1面談や質問フォームあり |
質疑応答の回数制限 | なし |
RANTEQは、実践力の身に付けられるプログラミングスクールでWeb制作会社への転職もめざせます。
- プログラミングの入門からオリジナルのWebアプリケーションの開発まで学べる
- 最長9カ月の学習期間でじっくり学習できる
- クラス制度などでチーム開発の実践も可能
初心者でも挫折しないようプログラミング言語の基礎から学習でき、最終的にはオリジナルWebアプリケーションの作成まで学べます。
最長9カ月のカリキュラムになっているので、じっくり学習期間を設けて着実にレベルアップが可能。
わからないところは現役のエンジニアにすぐに質問できる体制が整えられているので安心です。
またクラス制度を通じて、チーム開発を実践できる点も魅力。
開発スキルだけでなく、Web開発の現場で必要となるコミュニケーション能力なども身に付きます。
転職支援ではキャリアアドバイザーからの支援を受けられるため、キャリアについても安心です。
実際にWeb開発会社の内定率が98%と非常に高いため、SES以外の企業への転職も実現できます。
詳しい説明は無料カウンセリングで担当カウンセラーがじっくり行ってくれるので、気になる人は下記より無料相談に申し込んでみましょう。
\確かな実践力が身につく!/
※Webアプリ開発の即戦力が身につく※
SAMURAI ENGINEER|転職保証付きの老舗プログラミングスクール
画像引用元:SAMURAI ENGINEER
スクール名 | SAMURAI ENGINEER【Webエンジニア転職コース】 |
---|---|
学習内容 | HTML+CSS PHP・Ruby・Python・Javaから選択 Javascript GitHub データベース |
税込料金 | 16週間:241,200円※ 24週間:305,800円※ |
割引の有無 | 給付金制度利用で最大70%OFF |
転職・案件獲得サポート | 転職保証あり |
マンツーマンサポート | 1on1面談、チャット相談 |
質疑応答の回数制限 | なし |
SAMURAI ENGINEERは、転職保証付きの老舗プログラミングスクールです。
PHP・Ruby・Pyhon・Javaの4つのプログラミング言語から自分の好きなものを選べるので、興味関心に合わせた学習が可能です。
特にPythonは最新のAI技術には欠かせないプログラミング言語なので、AIエンジニアをめざしたい人にもおすすめです。
転職保証コースでは、要件定義をもとに設計書を作成して、実際に製品をリリースするというWeb開発のフローを全て学べます。
当然、転職できなければコース料金が全額返金されるので、費用を無駄にする必要もありません。
古くから日本のプログラミング教育を牽引してきた企業が運営しているので、様々なIT企業とのパイプもあり、Web開発会社への転職も十分可能です。
多くのプログラミング言語から自分に合うものを選びたい人は、下記ボタンから無料カウンセリングで相談してみましょう。
\開発の流れを経験できる!/
※転職保証で全額返金あり※
SESをやめとけとなるかはその人次第!自己研鑽しない人にITは難しい
SESはデメリットがあるものの、未経験からも転職しやすいなどメリットがあるのも事実です。
開発経験などキャリアに役立つ案件を紹介してくれることもあるので、SESだからといって転職候補から外してしまうのはもったいないと言えるでしょう。
ただし、エンジニアのキャリアについて本気で考えていないSES企業があるのも事実です。
具体的には以下のようなSES企業には気を付けましょう。
- 避けるべき企業①:面談で経歴詐称を求められる
- 避けるべき企業②:自社開発に乗り出す気がない
- 避けるべき企業③:派遣先の質が低い
- 避けるべき企業④:評価基準が曖昧
上記のようなSES企業に入らないためには、逆質問でしっかりと聞き出すことや口コミサイトを調べることも大切です。
個人での対策も含めてIT特化の転職エージェントも利用すれば、そもそも危険なSES企業の求人を廃除したうえで最適な求人を紹介してくれるので安心です。
また、どうしてもSES企業に入りたくない場合は、プログラミングスクールで技術力を付けましょう。
特に以下のプログラミングスクールはWeb開発会社への内定実績が高かったり、転職保証がついていたりするのでおすすめです。
費用はかかりますがその分、一人前のプログラミング技術を身につけ、Web開発会社でのキャリアをスタートできますよ。
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