クラウドソーシングのメリットデメリットと、発注時のコツ【安価で発注したい】

    2019.8.8

    「ライティング」「web制作」「イラスト制作」「動画制作」「アンケート」など、予算をできるだけ削って誰かに発注したい場合、「クラウドソーシング」が便利です。

    クラウドソーシングとは、「特定の人に依頼する」いわゆるアウトソーシングとは異なり、不特定多数の人に向けて募集をかけ、応募した方の中からコンペ形式で仕事を依頼する人を決定し作業をしてもらうプロセスのことです。2015年以降のフリーランスの台頭と同調するように、現在さまざまなクラウドソーシングサービスが増えてきています。

     

    しかしながら、うまく使わないと思うような成果があげられなかったり、発注自体が頓挫したり、中にはトラブルになってしまうケースも結構あります。

    今回は僕自身が発注者側・受注者側としてクラウドソーシングを利用した経験をもとに、クラウドソーシングを使う上でのメリット・デメリットや発注する際のコツを紹介していきます!

     

    クラウドソーシングのメリット

    クラウドソーシングを利用する上でのメリットとしてあげられるのは、まず第一に「安いこと」です。というか、これがほぼ全てです。受注者としてクラウドソーシングを利用する人には、副業や趣味で仕事を受注する方も多く、比較的安価で受注しています。

    分野によっては受注競争が激化し、一般的な定価の1/10以下での受注が当たり前になっているところもあります。

    個人的に一番エゲつないなあと思うのが「ライティング」です。特定分野に対するライティングでも文字単価0.1円が当たり前になっていて、案件によっては正直これ時給に換算して100円もいかないんじゃないの・・・と思ったりします。

    他の分野でも受注側の母数によっては価格競争が進んでいるため、だいたいどの分野においても専門の業者と比べて1/2から1/5くらいの値段で発注することができたりします。

     

    二つ目のメリットとして、「受注者と発注者が間を介さず連絡を取ることができること」です。特に、制作物に関するノウハウを持っている方が案件を発注する場合は自らディレクションを取ることができたりします。

     

    最後に挙げるとすれば、「多数の応募の中から選べる」ということです。

    案件によっては100人規模の受注者の提案の中から1人を選ぶこともあったりします。これによって様々な提案に触れることができ、依頼内容へのアプローチの幅がより広がったりします。

     

    クラウドソーシングにはこのようなメリットが挙げられます。それでは、デメリットはどうでしょうか。

     

    クラウドソーシングのデメリット

    クラウドソーシングの一番のデメリットとしては、まず「信用」が挙げられます。受注側は個人であることが多く、専門の業者に比べるとサポートやクオリティ面での保証などが確立されてない場合がほとんどです。

    提案の段階で受注側の「経歴・実績」や「金額感」を確認できるのですが、ぶっちゃけた話ものは言いようですので結構話を盛ったりする方もたまにいるので、それだけで危険を100%かいくぐるのは無理です。

    僕自身、「やりゃできるっしょ」的なノリで専門分野ではないジャンルの仕事に応募し、見事受注を勝ち取った経験もあります。そんな信用の薄い素人の方を選定してしまう、ということだって結構あるのです。

     

    もう一つの大きなデメリットは「手数料」です。例えばランサーズやクラウドワークスでは、10万円以下の案件の場合は2割の手数料をとります。例えば受注側が10万円を提示した場合、発注者側は12万円を支払わなければなりません。

    この「手数料」を払いたくないがためにクラウドソーシングでメッセージでのやり取りだけ済ませ、外で直接契約する、いわゆる直接取引なども横行しています(最近はかなり厳しく取り締まられているため、絶対やらないほうがいいです)。

    また、このシステムを知らず受注者側の提示した金額だけで社内りん議を通しちゃった・・・どうしよう・・・なんてこともたまに聞きます。

     

    最後に挙げるデメリットとして、「安定した定期的な発注が難しい」ということです。例えば月に15件ほどのライティングを継続的に依頼したいという場合にクラウドソーシングを使うことは結構大きなデメリットになります。

    手数料も払い続けなければなりませんし、直接契約しているわけではないので受注者がトンでしまったりすることもあるのです。特に予算を絞って、金額面や期限面がかなり厳しい条件での場合、受注者側は普通にとびます。

     

    というように、使い方を誤れば発注側にとっても大きく被害を被るのがクラウドソーシングの難しいところです。特に受注者側は会社に比べて責任の比重も少ないフリーランスが多いわけで、安いからといって使い倒そうとすると、その分成果物のクオリティが下がることはしっかり理解しておいたほうが良いでしょう。

    それでは最後に、クラウドソーシングをうまく利用する上でのコツについて、説明したいと思います。

     

    クラウドソーシングをうまく使いこなす秘訣

    1. 選ぶ際に重要視する点

    クラウドソーシングを使うにあたり、一番大事なのは「いかに実力・信用のある人に仕事を依頼できるか」ということでしょう。もちろん「安さ」も重要ですが、安さだけにこだわるといずれ絶対に損をします。めちゃくちゃ安くて信頼できる、そんな美味しい話はありません。

    ①自分の依頼するジャンルに強い人

    ②実績があり、評価の高い人

    ③値段

    この順番で受注者を選定するのがベターです。クラウドソーシングには、受注者の評価や受注実績が掲載されている場合がほとんどです。5段階評価で4.5以上の方に絞り、実績も10件以上、定期的にある人のみに絞りましょう。

     

    2. 「公募」ではなく、受注者のプロフィールページから直接連絡するのが吉

    募集の掛け方として、全体公開で仕事を掲載する方法と、受注者へ直接連絡する方法の2つがあります。

    正直どちらでも良いのですが、定期的に依頼を受けている受注者つまりそれだけの実績と安定したスキルを持っている方は、いちいち募集を確認する必要がないためあまり自ら応募したりしないことが多いです。

    そのため、実力ある受注者を狙うのであれば、プロフィールページからハンティングしてみるのがいいでしょう。

     

    3. しっかりと値段交渉することが大事

    前述した通り、予算をケチっていては良い成果物を得られなくなることは間違いありませんが、格安を狙うことと、値段を交渉することは全く違います。

    プロフィールページから直接連絡を取った受注者の予算感を確認し、発注側の予算感を伝えた上で、いくらくらいなら受注してくれるかしっかりとヒアリングし、その上で値段を交渉するのはとても有効な手段です。

     

    まとめ

    クラウドソーシングは確かに便利ですが、それを使いこなすか使いこなさないかで結果は大きく変わってしまいます。

    発注者としてクラウドソーシングを利用する際は、今回の話をぜひ参考にしていただき、良い成果に繋げていただきたいです。

     

    関連記事

    オススメのクラウドソーシング4選!【発注者向け】

     

    この記事を書いたライター
    咳戸

    大手広告代理店から独立し、不動産事業や投資等で
    莫大な資産を得る人生を日々夢見ながら家でゴロゴロしている。
    TWITTER