表参道の美容室は千葉の美容室とどう違うのか
2019.5.19
最近、なぜか雨天に登山を決行したおかげでばっちり体調を崩してしまったのですが、
ようやくカラダの調子を取り戻してきました。
調子が良くなってまず最初に思ったことが、
「髪を切りたい」
と、いうこと。
そうなのです。皆さんも経験があると思いますが、放っておくと髪の毛は伸びます。
女性はわかりませんが、男性だと1か月に1回は切りに行かないとなんとも言えない不快感。
見栄えも悪くなりますね。
ただ伸びるだけなら良いのですが、ボリュームも出てボワッとしてきます。亀の頭のような感じでしょうか。
これはよくない。なんというか、そう、社会的に。
早速切りにいこうと思い、馴染みの美容室に電話をしたわけです。
ところが。
「prrrrrrrr(コール音)」
「はい、○○○○です」
「淺野と申します」
「あぁ、淺野クンじゃない。こんにちは~今日はどうしたの?」
オーナーご婦人よ、髪を切りに行く以外何があると思っているのだろうか。
「ちょっと髪でも切ろうかなと。明日っていけますか?」
「ごめんねぇ、明日は予約いっぱいなのよ」
くっ……まあ、ここまでは想定内だ。
だが、
「というか、来週の再来週くらいまで埋まっちゃってて……」
なっ……——!
「そ……そうですか、じゃあまた連絡します」
ガチャ
「……………………」
…………なるほど。
実は私、ひとりで髪を切りに行くようになってから、ほぼ同じ美容師さんに切ってもらっていました。
お前、美容室なんか行きやがって、と思うかもしれませんが、なんのことはなく。
中学時代、友達に紹介してもらっただけです。その友達も、紹介すると安くなるからというなんとも気軽な理由で誘っただけで、お洒落にまったく無頓着だった陸上競技とギャルゲー馬鹿の私はのこのこついていったのでした。
それまでは、親から「髪切りに行くから」と言って3,000円もらい、150円のジュースをエサに友達に公園で切ってもらってたりしましたからね。
真冬だろうがなんだろうが、それで得られる2,850円には代えられません。
そして、その美容師さんが独立してお店をかまえてからも、特にこだわりがなかったので特に浮気することもなく、そのままその方に切ってもらっていました。
ところが、
先程の電話でもありましたが、どうもここ最近予約が取りづらくなっているんです。
千葉の片田舎にあるんですが(私の地元です)、地域密着なんでしょうかね、コツコツと、私のようなリピーターさんを増やしていき、
今や予約困難の大繁盛店。
喜ばしいことですが、OPENから切ってもらっていた私にとっては少し寂しいものです。
しかし生きている以上、髪の毛は切らなければならない。
途方に暮れました。
携帯片手に茫然自失していると、
「…………そういえば、俺は他の美容室で切ってもらったことがない」
ということに気が付いたわけです。
こだわりがない私は、今まで美容室での仕上がりに不満を持ったことはありません。それどころか、細かい注文もしない為、美容師にとっては難儀な客だったでしょう。
しかし、よく考えてみると、自分は本当に自分に合った髪型になっているのか。
その美容師さんの価値観に甘んじていないか。もっと広い世界があるのではないか。
女性の場合だとアレです、「ワタシはこの男しか知らないけど、もしかしたら世界にはもっとオトコがいっぱいいて、もっとワタシに合うヒトがいるんじゃないかしら……?」
多分います。その男が世間一般的に“イイオトコ”なのかはわかりませんが。
こうして、不純な想いにかられた私は、他のビヨウシツに対して、俄然興味が湧いてきてしまいました。
しかも、馴染みのところだとなんか気恥ずかしかったのですが、細かい注文も堂々とできます。
“―よし、一回、浮気をしよう。そして、どうせだったらお洒落の代名詞「表参道」で切ってみようじゃないか—”
早速、ホットペッパービューティーを検索します。
あった、表参道っ…!
震える手で画面をタップしていきます。
……が、
「ダメだ、大杉漣……!」
そうなのです。選べないのです。
当たり前ですが、今やコンビニより多いか多くないかと言われているのが歯医者と美容室。
つまり、ネットでこれから行くコンビニはどこがいいか探しているのとまったく同じ状況。
決め手がありません。
深く嘆息し、諦めかけたその時、
「む」
およそ美容室らしからぬ店内写真に目が留まりました。
なんだこれは―――――!
よし、決めた、ここにしよう。すぐに予約をしました。
ホットペッパー便利ですね。空き時間が見れます。しかも、じゃらんで貯まっていたポイントを使うことができ、
3,800円で表参道で髪を切れることになりました。
―さあ、流行の最先端、名前だけでなぜか辟易してしまう表参道の実力、見せてもらおうじゃないか―
恐怖と期待に胸を膨らませ、電車で表参道へ。
ホットペッパーの地図を頼りに、表参道から歩くこと5分ちょっと。
……ありました。
表参道の建物はうちっぱなしが多いですね。
既にお洒落に見えます。
ここの2階。建物を見上げ、ごくり、と喉を唸らせました。
―どうする、帰るか?
―表参道だぞ。千葉と違うんだぞ。
否、臆することなかれ。
今まで切られた私の髪の毛たちが走馬灯のように浮かんでは消えていきました。
彼らの為にも、逃げてはいけない。
いざ。
そして店内へ…
ドアを開けるとまず飛び込んできたのはネットでも見たプロジェクションマッピング。
およそ美容室らしからぬ様相に度肝を抜かれます。
なんと驚くべきことに、動きと連動しています!足を踏みしめると波紋が……
ひとしきり楽しんだ後、見計らったように店員さんがきて、「いらっしゃいませ。ご予約のお客様ですか?」ときてくれます。
恥ずかしい気持ちになりながら、名前を告げると、わかりましたとかわかりませんとか言って席へ案内してくれます。このお店はなんと席が個室。個室と言っても天井は空いているのでほぼ個室なのですが、ゆったりとした空間で、スタイリスト氏とマンツーマンでいろいろできます。
すげえな、どんな必殺技を繰り出されるのか……緊張した面持ちで待つ私のところへスタイリスト氏登場。
店長……なんでしょうか。流石表参道。おっちゃんですが清潔感があって超かっこいい。
なんかいろいろ聞かれましたが雰囲気に圧倒されすべて適当に答えつつ、されるがままにシャンプー台へ。
そして真昼間から頭を洗われたのち、再び個室へと舞い戻りました。
さっそく施術です。
適当に答えつつも、とりあえず重い頭を軽くさせる程度の注文はこなせていたので、スタイリスト氏も迷いなくハサミを入れていく感じです。
私の方もだんだんと雰囲気に慣れ、スタイリスト氏とも会話ができるようになっていきました。
スタイリスト氏「よくこの辺はこられるんですか?」
淺野「いえ、次の予定まで時間が空いたので、髪切りたいなと思って近くを探したらあったので」
スタイリスト氏「ありがとうございます。普段はどこで切られているんですか?」
淺野「千葉です。出身が千葉なので……。。ずっと同じところで切ってもらってました」
スタイリスト氏「あ、千葉なんですか! 僕も千葉ですよ」
—————え。
淺野「千葉なんですか?」
スタイリスト氏「はい。今は〇船橋に住んでますね」
なんと、水鳥拳。同郷の方でしたか。
聞けばスタイリスト氏、生まれも育ちも千葉。そして……
淺野「え、ここのお店ってチェーンなんですか?」
スタイリスト氏「そうですよ。新小岩が1号店で、あと妙典と本八幡と下総中山と……」
それほとんど千葉じゃん。
総武線沿いじゃん。
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すべて私の気の持ちようでした。
表参道の美容室も千葉の美容室も一緒です。
Mediassort代表。
言葉にできない でも伝えたい
そんなサービスを作っていきます。
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