【これを読めばだいたいわかる】アニメーションの種類や相場は?【具体例】

    2019.2.13

    今日はMediassortでも受注しているアニメーションの話をします!

     

    アニメを自分で作りたい!

    アニメの相場を教えろ!

    アニメってどうやってできてんの?

     

    と、思い立って調べてみたことある人はいるのではないでしょうか? でもいろいろとwebでアニメーションについて調べても、なんやかんやうまくまとまってない記事だらけ・・・。なぜじゃ・・・。

     

    スプライトアニメーション、キーフレームアニメーション、モーショングラフィックス、リミテッドアニメーション、手描きアニメーション、キャラクターアニメーション、ピクトグラムアニメーション、シームレスアニメーション、パラパラ漫画風アニメーション、スタグフレーション、ロングバケーション、ギガドリルブレイク・・・

     

    調べれば調べるほどどんどんと出てくるアニメーションの種類ですが、「違うんだよ作り方での種類を訊いてるんだ!」とか、「もうちょっとわかりやすく教えてくれよ!」とか、思わずそんな言葉が飛び出してしまいそうになります。

     

    なぜかというと「アニメーションの分類はいろんな定義がある」からなんです。ここら辺も説明するのも難しいのですが、要はアニメ自体の分類方法が非常に複雑かつ定義が変則的で、全体的にふわふわとしているため、よくわからないのです。

     

    そこでアニメーションをずっと独学で勉強して来た僕がそこら辺全て含めてこの記事でうまくまとめられるんですかね・・・?(あれ?)

    なんとなくみていただければいいのかなぁ? と思います。

    いろんなアニメーションがいっぱい出てくるから、しっかり見てくれよな!

     

    目次

    1. アニメーションの種類

    2. アニメーションの種類ごとの相場

    3. Mediassortの見積もりの仕方と工夫

    4. まとめ

     

    アニメーションの種類を理解するにはアニメーションの歴史的なことを学ぶといいっぽい

    なぜこれほどふわふわしているのか。わかりやすく説明しようと記事を書いているのですが説明の仕方もうまく思いつかないっぽい。

    とりあえず、わかって欲しいのは「以前はアナログで1枚1枚絵を書いていた」ということです。

    80-90年代のアニメ。北斗の拳や幽☆遊☆白書なんかも、アナログでしたっぽいです。この時のアニメーションがいわゆる「セルアニメーション」というものだそうです。

    具体的にいうと、動かない背景画の上に、セルっていう透明のフィルムに絵を描いたものを重ね、セルを動かしてアニメーションを作る、という感じです。

    こんな感じ。

    こんな感じじゃなくて、背景まで合わせて1枚の紙で描いてアニメーションを作るのが、「ペーパーアニメーション」です。

    これらのアニメーションを1秒間に24コマ(テレビでの最高fps)描くものが「フルアニメーション」、24コマより少ないものが「リミテッドアニメーション」と言われています。

     

    これとは別に、教育テレビ(現在のEテレ)でやってた「ニャッキ」や「パクシ」のような、紙粘土で作ったようなアニメーションが、「ストップモーションアニメーション」と呼ばれるやつっぽいらしいです。

     

    CGアニメーション

    それに対して現在はアニメーションのほとんどがデジタル、つまり「CG」?というやつでした。

    パソコンにより、アニメ制作はアナログでのアニメーションに比べていろんなことができるようになったと言われています。

    ここら辺の流れとして、ざっくり説明するとまず「フレームアニメーション」が生まれ、

    次に、「キーフレームアニメーション

    そして「3DCGアニメーション

    これらのアニメーションが作られるようになりました。

     

    ここら辺までの名前を覚えてもらった方がいいっぽいかもしれません。

     

    現在のアニメーションの種類

    と、いうことで。

    現在主流となっているアニメーションは

    アナログアニメーション

    「フレームアニメーション」

    「キーフレームアニメーション」

    「3DCGアニメーション」

    だいたいこの4つです。他の「〜〜〜〜アニメーション」というのは全てその派生だと思っていればいいと思います!

     

    それでは、各々のアニメーションの制作の仕方を作品例などと一緒にざっくり説明していきます!

     

    アナログアニメーション

    これは読んで字のごとく、「パソコンを使用しないで制作したアニメーション」です。

    あえてこの現代でもできる限りパソコンでの処理を抑えた手法で、手描きの味や雰囲気を重視する人が制作しています。

    ジブリ作品の「崖の上のポニョ」は、アナログを極端に取り入れた最たる例です。

    他にも鉄拳さんの「パラパラ漫画風アニメーション」もこれに当たります。

    手法としては、ペーパーアニメーションや、セルアニメーション、ストップモーションアニメーションなど。

     

    フレームアニメーション

    ペーパーアニメーションの手法や、セルアニメーションの手法をデジタルで同じように作成するやつが、このフレームアニメーションです。このフレームアニメーションでも、セルアニメーションの手法で制作したものは「セルアニメ」と呼ばれているっぽいです。

    デジタル化されたといえど、実際にパソコン上にイラストを1枚ずつ描いていくので、時間は取られます。

    「ドラえもん」から「君の名は」まで、今の日本のテレビや映画でよくやってるアニメのほとんどがこのフレームアニメーションを取り入れています。

    Mediassortで提供しているパラパラ漫画風アニメーションはこの方法で制作しています。

    フレームアニメーションの中でもフレームを横一列に並べ、座標を変えていくことで動いているように見せるのが「スプライトアニメーション」といい、最近ゲームシーンで使用されるようになりました。

     

    キーフレームアニメーション

    動きの間を全て手描きで補完しなくてはならない上2つのアニメーションと異なり、キーフレームアニメーションは動きと動きの間をコンピュータ上で自動的に補完してくれます

     

     

     

     

    これはみんなが知っているアニメというよりは企業などがPRで使う「モーショングラフィックス」や「ピクトグラムアニメーション」で使用されています。アニメーション制作企業によっては「手描きアニメーション」と呼称しておきながらキーフレームアニメーションで制作している企業もあります。

    他にも、2Dゲームなどでよく用いられていますね。

    アニメだと、「ピューと吹く!ジャガー」のようなフラッシュアニメで用いられています。

    僕が以前作った「インフォグラフィック坊や」のキャラクターアニメーション部分も、キーフレームアニメーションで制作しています。

     

    勝手に動きを補完してくれるため、上2つのアニメーションに比べて低予算でぬるぬる動くアニメーションを作ることができますが、いわゆる「アニメ」に比べて動きの自由さやバリエーションがなく、Z軸の動きを表現しづらいため全体的にペッタリとした感じになります。

    しかし最近では「Live2D」などの台頭で、このアニメーション手法もより写実的に制作することが可能になりました。

     

    手描きとは異なりコマ数の概念がなく、後からfps(1秒間のコマの数)を指定することもできます。

    このようなつなぎ目の無いアニメーションを「シームレスアニメーション」と言います。

     

    3DCGアニメーション

    これは言わずもがな、「トイストーリー」や「アナと雪の女王」で知られるピクサーが代表として挙げられますね。最近では「けものフレンズ」も3DCGでしたね。MMDなどでも流行っています。ゲームなどでも頻繁に使われるアニメーションです。

    パソコンで3Dモデルを制作し骨組みを入れ、それをソフト上の空間で動かすことでアニメーションを制作します。

    イメージとしては、「パソコン上でプログラミングした動くキャラクターを、いろんな角度からキャプチャする」感じ? あってますかこれ(聞くな)

    アニメーションの自由度は高く、視点の切り替えも後から指定することができますが、アニメ特有の「躍動感」は比較的なくなってしまいます。

    一度キャラクターをモデリングしてしまうと、後のアニメの制作が非常に楽になるのがこの手法のメリットの一つでもあります。

    め、Mediassortではこれはやってないんだな!

     

     

    ここまでのアニメーションの種類のまとめ

    図で表すとこんな感じになります。

    わ、わかりやすい・・・!!

     

    相場はどんくらいなの?

    アニメーションで見積もりをする場合は大きく分けて2つ「工数」で見積もる場合と、「秒数」で見積もる場合があります。

    アニメーションの種類やイメージがはっきりしているクライアントに対し提案する際は「秒数」がわかりやすいので使用しますが、逆に見積もりを依頼された場合は「工数」で考える場合が多いです。

    秒数ではぶっちゃけアニメーションの種類、アニメーションの大きさによって作り方が全然変わり条件が異なってくるため、企業側も金額も一概にこれくらい、とは言えないのが現状です。

     

    そのため、かなり振れ幅があると思いますが、少しでも参考になればと頑張ってまとめてみます。

    あくまでも僕の感覚ですので、詳細やマジではっきりした金額が気になる場合は制作会社の見積もりを見ていただくのが良いと思います。

    また、こちらでまとめたものはあくまでも「アニメーション」のみの金額になります。楽曲や音声・効果音やキャラクターデザインなどは別で考慮していただければと思います。

     

    フレームアニメーション

    フレームアニメーションは、fps(1秒間のコマ数)で大きく変わります。

    例えば、①Mediassortで制作している以下のようなアニメーションは、6コマで1秒です。

    ②鉄拳さんのようなパラパラ漫画風アニメーションは4-5コマで1秒。

    ③一般的なアニメーションは、12-15コマ、最低8コマくらい(背景はフルアニメーションが多い)のため、金額感が大きく変わります。

     

    この3つのアニメーションをそれぞれ60秒間制作した場合のコマ数は、こんな感じです。

    ①60*6=360コマ ②60*4=240コマ ③60*15=900コマ

    ③に関しては背景や効果などをつけているので一概にコマ数だけでは判断できませんが、コマだけで考えてもこれだけ変わるため、金額も大きく変わります。他にも絵の精密さなどもあるため、コマあたりの金額も変わります。

    以上のことから上3を1分で概算を建てる場合、

    ①1コマあたり500円

    500*360=180,000円

    ②1コマあたり300円

    300*240=72,000円

    ③1コマあたり500円

    500*900=450,000円

    企業系の案件を受注している制作会社だと、これくらいになるかと思います。ここからさらにキャラクターデザイン費や効果音費用、またディレクション費や絵コンテ費などがかかる場合もあります。フレームアニメーションは作業数で考えると一番かかるため、制作費もかなりかかってしまうのです。

    ですが、アニメーションによっては「表情の繰り返し」だったり、「静止画をパンで動かす」だったりなどで尺を伸ばすこともかなりあります。そういう技を使い、比較的工数および見積もりを削減して制作するのが基本です。

     

    キーフレームアニメーション

    キーフレームアニメーションには、fpsという考えはほとんどありません。そのため、金額を算出する際には「素材の複雑さ」や「動きの複雑さ」が一番ネックになってきます。

    こちらもそれぞれ例を挙げてみましょう。

    ①ピクトグラムアニメーション(インフォグラフィックス)

    ②フラッシュ風アニメーション

    ③キャラクターアニメーション(シームレス)

     

    これらは全て全然違ったアニメーションのように見えるかもしれませんが、掻い摘めば全てキーフレームアニメーションになります。これだけで結構相場が異なるのもわかりますよね。

    で、それぞれ1分間動かすとして、実際の金額感は以下の通りです。

    ①素材費 50,000円  アニメーション費50,000円

    合計100,000円

    ②素材費100,000円 アニメーション費50,000円

    合計150,000円

    ③キャラクターデザイン費50,000円 アニメーション費50,000-500,000円

    合計100,000-550,000円

    ①と②は、フレームアニメーションと比べるとわかるように、素材費込みでも比較的安価での制作が可能です。特に①のようなアニメーションは企業案件では非常に多く受注しています。

    ②は、シリーズ物のアニメーションで経費を落としたいところが制作や発注をしているイメージです。最近だと「ピコ太郎のララバイラーラバイ」や「ぐでたま」などがこの方法で制作していますね。

    ③に関しては、1つのキャラクターで「1分動かす」という前提が難しかったため、幅を大きく変えています。依頼されるとしたら、「笑う」などの仕草や「攻撃モーション」などの動きを3秒ほどで1セット20,000円、といった感じが多いと思います。

     

    ゲームだと「キャラクターデザイン」で50,000-100,000円、アニメーションで「待機モーション」「攻撃モーション」の2つで20,000-50,000円、くらいが相場の最低ラインって感じです。

     

    ここからさらにキャラクターデザイン費や効果音費用、またディレクション費や絵コンテ費などがかかる場合もあります。

     

    3DCGアニメーション

    これはMediassortではまだ受注したことがありませんが、調べたところによると、キャラクターデザインで200,000-300,000円。モーション1つで50,000円あたりが相場な模様です。

    と、言っていますが、この界隈は「工数見積もり」が多いため、個人の力量で金額を算出するパターンが一般的だそうです。

     

    Mediassortの見積もり方法

    これだけつらつらと金額の概算を書きましたが、Mediassortでの見積もりは書いてなかったのでちょっとだけ説明します。

    Mediassortの場合は、少人数かつクリエイターが直接ディレクションを行うことで人件費を削減しています。また、アニメーションや、それ以外にアニメーションに必要な方(声優や楽曲制作者など)に仕事を振る場合は、制作会社に下請けしてもらうことなく、直接ネットワーク化している実力あるフリーランスのクリエイターの方にお願いするため、過度な中抜きが発生しないようにして金額を抑えています。

     

    そのため、クオリティを維持しながら制作会社よりは大幅に安価に、しかしリスクの多いクラウドソーシングなどよりは高値に設定しています。

    いずれにせよ、クライアントの予算感を大事にしつつ、提案できる内容をこちらから提示するという流れになります。

     

    今回表示しているサンプルは、全てMediassortで制作したものになります。

    詳しい話を聞きたい、質問したい、見積もり出せこら、などありましたら是非是非コンタクトくださいませ。

     

    アニメーションの具体的な作り方は、以後ブログで紹介していくでがんす

    と、いうことで今回はアニメーションの種類や相場についてまとめてみました。

     

    今回お伝えしたことをまとめると、こんな感じ。

     

    ①アニメーションといっても、今は大きく分けて「フレームアニメ」「キーフレームアニメ」「3DCGアニメ」の3つの作り方があり、それぞれ制作工程が大きく異なる

    ②金額も、アニメーション制作の工程によっては大きく異なる。長編になる場合、一番金額が嵩むのが工数が多い「フレームアニメーション」

    ③Mediassortは、小さい団体なので人件費が大幅に抑えられる。一般的な金額に比べると結構値段が下がります(これが一番伝えたい)

     

    今日説明したアニメの中で、Mediassortで制作しているアニメは、

    「フレームアニメーション」

    セルアニメーション・ペーパーアニメーション・スプライトアニメーション

    「キーフレームアニメーション」

    モーショングラフィックス・キャラクターアニメーション・ピクトグラムアニメーション・シームレスアニメーション

     

    この辺りになります。

    近々、これらのアニメーションの制作工程についてもしっかりご紹介できればと思います。敬具

    この記事を書いたライター
    咳戸

    大手広告代理店から独立し、不動産事業や投資等で
    莫大な資産を得る人生を日々夢見ながら家でゴロゴロしている。
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